1.ラブグリーンとは
ラブグリーンは、環境に配慮したグリストラップや配管の洗浄剤となります。主な成分は界面活性剤(陰イオン界面活性剤と非イオン界面活性剤)そして微生物製剤となります。汚れ落しには界面活性剤やその泡が作用し、汚れの分解には微生物が作用します。化学薬品のような即効性は有りませんが、ゆっくり持続的に効果を発揮する自然素材だけで作った製品です。
2.使用事例
(1) 厨房のグリストラップに使用
グリストラップへ投入する際は、油分解微生物を活性化させるため曝気装置(当社より提供可能)が必須となります。ラブグリーンを投入したグリストラップは、約5か月間清掃しなくても悪臭はさほど感じません。また、油分解微生物は厨房の油汚れより採取し、ラブグリーン用に開発した菌床へ混ぜて製品としております。お客様のグリストラップの環境によって微生物群も違うと考えますので、環境に合わせてオーダーメイドでラブグリーンを調製しご提供致します。
採取した菌を油に添加し35℃にて1週間放置した状態(油中に濁りあり)
(2)トイレやトイレ用具洗い場に使用
トイレの貯水タンクや小便器に置くだけで、界面活性剤による汚れ落しと汚れ付着防止効果によって、悪臭の発生や配管の詰まりを防止できます。
www.atec-ks.co.jp/lovegreensiyourei.html 参照下さい。
(3)井戸水のミネラル除去に使用
工場の冷却水等に井戸水を利用されている場合、カルシウム、シリカ、マンガンおよび鉄などのミネラル成分を多く含んでいる場合が有り、それら成分が配管に付着し問題を起こします。良く知られている現象が、カルシウムやシリカ成分によるスケール(白い固形物)やマンガン・鉄(黒い粘りのある物質)による配管の詰まりとなります。そこで、これらを除去する方法としてイオン交換法、濾過法および蒸留法の物理的方法が良く知られており、配管の詰まりを解消する方法は高圧洗浄法や酸を使った化学洗浄法(化学的手法)が良く知られています。これら手法の問題点は、物理的手法では初期コストとランニングコストが非常に高価となり、高圧洗浄法は配管を痛める可能性が高く、化学的手法では酸をそのまま排水として下水や用水路に流すことが出来ないので、中和作業が必要が必要となり環境への影響が懸念されます。一方、当社ラブグリーンは定期的に投入する必要があるためランニングコストはかかりますが、物理的手法と比較しても安価となり、高圧洗浄法のように配管を痛める事も無く、更に化学的手法のように中和作業も必要とせず、そのまま下水や用水路へ流すことが出来ますので環境にも優しい商品となっております。
※国や自治体の排水基準をクリーア出来るようラブグリーンを投入します。
@井戸水のカルシウム成分除去能力について
ラブグリーンによるカルシウム成分の除去能力を確認するため、写真1のようなテストを実施しました。井戸水へラブグリーンを0〜200ppm添加、カルシウム成分測定試薬(パックテスト)にて水中のカルシウム成分残量を確認しました。結果、ラブグリーン濃度が高くなるにつれ、カルシウム残量が少なくなることが分かりました。つまり、ラブグリーンを投入することで、カルシウムを除去出来たと言えました。しかし、地下水が白濁した状態となり、いわゆる「石鹸カス」が生成した状態になりますので、これが配管に付着し、ミネラルとは別の問題が出てきます。そこで、石鹸カスが配管に付着しないようにするための工夫が必要となります。付着防止剤として開発した物(写真2参照)をラブグリーンの入った井戸水に添加しますと写真3のようになり、濁りが少なくなりました。つまり、石鹸カス生成が抑制されたと言えました。この時のカルシウム残量を確認したところ、添加前と後ではほぼ変わらずとなっておりました。
添加量 0ppm 50ppm 100ppm 200ppm 500ppm
写真1 ラブグリーン濃度を変えた時のカルシウム残量の確認
石鹸カスの「モロモロ」が多量に発生 濁りあるが「モロモロ」無し
写真2 付着防止剤 写真3 石鹸カスに付着防止剤を添加したときの状態
A井戸水のシリカ成分除去能力について
ラブグリーンを井戸水に入れて水中のシリカ成分残留濃度を確認しました。結果、写真4の通り、ラブグリーンを投入することで、シリカ成分が除去出来たことを確認しました。
添加量 200ppm 0ppm
写真4 ラブグリーンのシリカ除去能力の確認試験
(4)クーリングタワーに使用
クーリングタワーの汚れの多くは藻類とスケールとなります。スケールが多く付着しますと、冷却効率低下で運転効率が悪くなり電気料金が上がってしまうことになります。一方、藻類が多く付着しますと、そこにアメーバが住みつき、それらにレジオネラ菌が寄生します。レジオネラ菌は、レジオネラ肺炎症を引き起こす細菌で、免疫力の低い子供やお年寄りが罹患すると死に至る事もある危険な菌です。ラブグリーンはこれらを除去する事ができる、環境にも優しい製品となります。
www.atec-ks.co.jp/lovegreensiyourei.html 参照下さい。
3.まとめ
ラブグリーンは天然素材から出来ている環境に優しい製品となっております。効果は投入個数やお客様の環境によって違ってきます。よって、先ずは現場調査を実施致しますので、設備情報(対象設備、清掃のタイミング、凡その水量等)を頂きたく思います。情報を頂けましたら効果確認テストの条件(必要な物やラブグリーンの量)をお知らせ致しますので、ご納得頂けましたら3か月〜4か月テストを実施させて頂きます。なお、テスト費用につきましては、消耗品(曝気装置に用いる散気管装置、ホース、留め具およびラブグリーン)や遠路であれば交通費は実費(有償)頂く事になりますが、当社より貸与出来る物(曝気用ポンプ)や手間賃は無償となりますので、お気軽にご相談ください。
また、ラブグリーン以外も様々な事業を展開しておりますので、合わせてご検討頂けましたら幸いです。
4.追記
ラブグリーンおよび付帯物等の価格について (2024年8月31日現在)
お客様の環境によって成分の配合率を変えているため価格は変動しますが目安としては以下の通りとなります。
@グリストラップ用ラブグリーン(油分解用微生物添加有り)700g:定価10,000円(税別) 約1か月分
Aトイレ用ラブグリーン150g(微生物添加有り):定価1,200円(税別) 1〜2か月分
Bミネラル除去用ラブグリーン(微生物添加無し):20〜100ppmで設定します。設備の貯水量をご連絡頂けましたらお見積り致します。
Cクーリングタワー用ラブグリーン(微生物添加無し)700g:定価8,000円(税別)
また、グリストラップへラブグリーンを投入する際、曝気装置を当社から提供する場合は、以下のような金額となりますが、これらお客様にてごご準備頂いても結構です。
D曝気用ポンプ:曝気容量(60L/分〜120L/分)によって異なりますが、16,000円〜29,000円(税別)
E散気管装置一式:グリストラップの容量によって異なりますが、厨房のグリストラップ程度であれば数千円/個所 ※お客様にて製作される場合、作り方をご連絡致します。
F既存設備の改造:オゾン発生装置を使用されているお客様は既に散気管が設置されておりますので、装置内の曝気用ポンプを大型の物と交換頂きますとスマートに運用出来ます。費用は、取り外しと取付が高所で無い場合は数千円/台、高所の場合は、お客様で取り外し頂くか、高所作業費(別途お見積り)が発生し、曝気ポンプを交換する場合は、Dが別途かかります。
G清掃費用:ラブグリーン運用の際、必要に応じて当社が無償対応しますが、既に詰まりがある場合や汚れの酷いお客様におきましては事前に清掃をお願いする場合があります。※グリストラップにラブグリーンを投入する際、多量の油の浮いている状態からも効果は発揮しますが、効果が見えるまで通常より長い時間を要します。
問い合わせ先:
担当:高 護(こう まもる)
TEL(075)741−1390:(075)705−6868
kohgiken@atec-ks.co.jp